一年前と同じ日、同じ場所、同じ人間に会いに行く。

オレの左胸の水子の入墨を彫った
彫師の所へ行った。

彼はストイックである。
携帯も持たない。
ライブにも行かない。
「修行の身だから」
マンガやテレビでは散々耳にしたが、
実際に聞く事は初めてのセリフだった。
その姿勢、言葉、
彼に入墨を彫ってもらって本当に良かった。
墨の薄い所を入れ直してくれた。
CDを渡した。

一年前と同じ日、同じ場所、同じ人間との再会。

何が違ったか、何が同じだったか。
何故入れたか、
迷わない為でも、逃げる為でも、自分を許す為でも無い。
ましてや、水子への供養、そんな物では断じて無い。

入れずには居られなかっただけだ。

彫之助に感謝と尊敬を。