自分を理解してるヤツ

オレが好きなのは自分を理解してるヤツだ。
自分を理解してないヤツや、誤解してるヤツ。
自分を過度に大きく見てたり、過度に小さく見てるやつも好きではない。

昨日の日記で書いた
THA BLUE HERB
THAT’S THE WAY HOPE GOES [DVD]の中での
BOSS THE MCILL-BOSSTINOのセリフは
自分を理解してるヤツのセリフだ。

THA BLUE HERBはこれから爆発的にヒットすることは無いだろう。
そういう道を行ってるし、そういうグループだし、そういう音楽だ。
かと言って、鳴かず飛ばずでも無い。
止まってるわけじゃない、確実に進んでるのが伝わる。
彼や彼等は世迷言や、ガキ臭い理想論に終わらない。
自分を理解し、言葉を発しているからだと思う。

また今日も、シーンを変えるとか言うバンドがいただろう。
メジャーに行くとか、売れるとか言うバンドがいただろう。
自分の音楽聴いてみろよと言いたいヤツ等がほとんどだ。

そして、
そういうヤツ等はその内、自分を理解し、辞めていく。
諦めて行くのを見て、一件落着と思う。

できるかも知れない事を全力でやるのは素晴らしい。
が、できない事をやろうとするのは下らない。
やればできる事もある、できない事もある。

今からオレが
プロ野球選手になると言って誰が信じるだろう?
弱小校で万年補欠だった男である。
確実に無理だ。

そういうレベルの話を
やってみなきゃ分からない、とか言う、
中高生ならまだカワイイが、大人でも言うのがいる。

諦め無い方が良い時もある、諦めた方が良い時もある。
諦めちゃいけない、とは成功しか見れない馬鹿の言葉だ。
夢ばかり語るヤツは、まるで宗教に狂ったかのようだ。

寂しいヤツだ、バカなヤツだ。
現状の自分を愛せないから、
夢の世界の、ミュージシャンだの、オリンピックだの、社長だの、
そういう自分になろうとする。

なれもしないのに。

オレは
スポーツ選手にはなれないだろう。
カリスマなんてのにもなれないだろう。
オンリーワンにもなれないだろう。

普通だ。

それを理解している。
才能が有るヤツは、才能が有る事を理解した方が良い。
才能が無いヤツも、才能が無い事を理解した方が良い。

自分を理解する事だ、重要なのは。

理解してないヤツは、
他人のパクリをやって、平然とメジャーレベルだのリアルだの言う。
そりゃ、クソな耳にはメジャーレベルやリアルに聴こえるだろう。
パクってやってんだからさ、リアル風ではあるんだし。

だが、パチモンなんだよ。
お前等はパクリ元の連中じゃないじゃん。
リアルな物を真似るのはリアルじゃないんだぜ。
偽物だよ。
ニセウルトラマンと同じ。


が、別にオレもリアルじゃない。
本物でも無い。
パクリでしょ。
ギター持つのも、ラップすんのも、サンプラーいじるのもパクリ。
オレは、オレが偽物だと理解してやってるだけ。

パクリはつまらないが、
自覚してるパロディはアリだと思う。

理解すること。

自分を理解した者の行動は気持ちが良い。

才能が有る事を理解し、
それに打ち込んで行く者の姿。
才能が無い事を理解し、
身を引く者の姿。

自分を理解し、
堅実に行動すれば、確実に進歩があるはずだ。

才能が無い事を理解した自分の音楽。
さて、どうするか。
空っぽでも表現するか。